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「 森田療法」の記事一覧

2025年は、さらに森田療法に注力していきます

当院では、森田療法を取り入れて、外来治療を行っています。

  

医師の診察だけでは、そのエッセンスを十分に学ぶことはなかなか難しいため、2024年から「ここから考動セミナー」として森田療法を学ぶ集団療法を開催しています。

   

2025年はさらに、「日記活用セミナー」を開講し、さらに森田療法に力を入れていきます。

 

 

どうして、森田療法に力を入れているのかを、簡単にお話したいと思います。

   

一言でいうと、本来持っているはずの症状と付き合っていく力を取り戻すためです。

  

森田療法では、不安障害(不安症)における「とらわれ」と「はからい」の悪循環を指摘しています。

     
「とらわれ」とは、ある症状だけに注意が集中して、固着してしまうことです。

  

とらわれればとらわれるほど、そのある症状がより侵襲的に感じられてしまいます。

    

そうすると、そのある症状を手っ取り早く取り除こうという「はからい」が生じます。

  

ある症状を取り除こうと、はからえばはからうほど、さらに「とらわれ」が増大してしまいます。

   

この悪循環にはまってしまうと、この誤った「とらわれ」と「はからい」で、頭の中が占拠されてしまい、本来持っている健康的に生きる力を失っていってしまいます。

   

森田療法では、悪循環を形成しない「はからい方」と「とらわれ方」を身につけていくことを目指していきます。

   

目指すのは、決して、「はからい」をやめることでも「とらわれ」から離れることでもありません。

     

「とらわれ」を消そうとすると、かえってその「とらわれ」は増大してしまいます。

   

森田療法では、正しく「はからい」、正しく「とらわれ」ることを目指していきます。

 

  

  

 

さらに、不安障害の方には、「かくあらねばならない」という潜在的な欲求が強い方が多くおられます。

  

不安はよりよく生きたい欲求の裏返しでもあります。

  

「しっかりとしていたい」という欲が強いと、「しっかりできてないのではないか」という不安が現れます。

   

「認められたい」と欲張ると、「悪く思われているんじゃないか」という不安が現れます。 

   

   

不安をそのままに受け入れるだけではなく、背後にある本来の欲求も、そのままに受入れていきます。

  

自らの健康な欲求に気づき、その欲求を健康的に発揮して、良き生き方をを目指していきます。 

  

 

森田療法は、東洋的な考え方が背景にあり、日本人には馴染みやすいところもとてもよい点です。

   

  

適応となるのは、社交不安症、強迫症、パニック症、広場恐怖症、身体症状症、軽症うつ病などです。

  

  

外来森田療法において特徴的なアプローチとして日記療法があります。

 

その日記療法を取り入れた「日記活用セミナー」が、2025年2月からはじまります。

    

皆さま一人ひとりが、人生の主人公として、健康的に歩んでいけることを願っております。

    

当院の「ここから考動セミナー」「日記活用セミナー」が、その一助となれば幸いです。