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うつ病の方の不安について

 うつ病の方は、治療経過のなかでいくつもの不安を乗り越えていかねばなりません。休んだらどうなるのだろうか、休むことができるのか、ちゃんと治るのだろうか、ちゃんと復職できるかのだろうか、また再発するのではないだろうか、、、。

 うつ病は治る病気ですが、ちゃんと治療しないとよくなりませんし、治療を放棄するとこじらせて長引いてしまうこともしばしばあります。そのため、ちゃんと治療を続けてもらえるように、治療者として不安をしっかりケアすることがとても大切です。

 うつ病の経過中の不安は、大きく二つあります。一つ目は、うつ病の症状としての不安。もうひとつは、休職や復職、再発などの現実的な不安。実際に現れてくる不安は、どちらか一方というよりも治療の各段階で割合は異なれど両方が混在し、うつ病がよくなるにつれて徐々に後者のみになっていきます。

 症状としての不安については、客観的にできるだけ冷静に病気の症状だと理解できること、これがとても重要です。これを症状の外在化と言います。治療者としては、休養や薬物療法、心理療法などの治療によってうつ病の不安症状の波が静まってくるまで、なんとか症状を外在化して少しでも楽に受け止められるようにサポートしていき、ときには抗不安薬を併用したりします(この時期限定の抗不安薬の使用であれば依存になることはほとんどありません)。

 治療が進んでいくと、症状としての不安は目立たなくなってきますが、現実的な不安が置き換わるように出てきますので、差し引きの不安はさほど大きく減少しなかったりします。ここからは、しっかり今後の予想される経過を説明すること、実際に行動が拡大して良くなっていることを実感してもらうこと、本調子で働く姿を想像してもらうこと、などを心がけながら、できるだけ不安を解消できるように関わっていきます。

 心療内科や精神科に受診されることがありましたら、不安なことはしっかりおっしゃっていただくのがよいと思います。治療によって治さないといけない不安、説明を受けることでよくなる不安、各種制度によるサポートを知ることで解消される不安など、いろいろあります。一人で不安を抱え込んで、治療を放棄することはしないでください。

 

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