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コラム

社交不安障害(SAD)の治療について

社交不安障害(SAD)の治療には、薬物療法と心理療法があります。

  

薬物療法は、SSRIというタイプの抗うつ薬や、抗不安薬を用います。抗うつ薬は、効果が出るまでに時間がかかりますが、効果がでてくると不安を感じにくくなっていきます。抗うつ薬で効果が足りない場合には、抗不安薬を適宜使用しますが、抗不安薬は依存性があるので、使用する頻度には気をつける必要があります。症状が比較的軽い場合には、漢方薬で治療できることもあります。

 

発表やプレゼンなど、明らかに大勢から視線を感じる場面だけに症状がでるの場合は、「パフォーマンス限局型社交不安障害」といって、交感神経を抑えるβブロッカーという薬や抗不安薬を頓服として使うだけで治療することになります。

  
心理療法としては、不安や恐怖に向き合えるように不安の対処法を身につけていきます。症状が一定程度以上だと、心理療法だけは治療が難しいので、薬物療法によって不安恐怖とそれに続発する身体症状を抑えたうえで、不安状況に慣れる訓練を少しずつおこない、克服をめざしていきます。